現場を見ていないので、その原因は何かと言われても明確にはわかりませんが、
モルタル仕上げの外壁にクラックが入るというのは、考えられる原因としては、
(1)モルタル自体の乾燥収縮によるもの
モルタルというのは、御存知のようにセメントと砂を水でもって練り合わせたものであり、その配合において、水の量が多かったり、塗ってから、十分に乾燥していないにもかかわらず、吹付けをしてしまったりするとクラックが出る可能性が高くなります。しかしながら、このクラックの大きさは、そんなに太いものではなく、0.1mm程度のものであり、そんなに心配するものではありません。施工が良くても必ずと言っていいほど、よく出ます。
(2)モルタルの下地の胴縁、柱など木材の乾燥状態の不良によるもの
モルタルの下地は、最近では合板が多くなったものの、その下地として杉板がよく使われておりました。しかしながら、その杉板の乾燥状態が悪いものを使用すると、施工後、時間がたち乾燥するに従い、杉板自体が収縮し、あばれだして、モルタル仕上げまで影響を及ぼすものです。また、柱も乾燥状態が悪ければ、柱が収縮した際に同じような現象が起きます。この場合は、内壁にも同じようにクラックが入ります。
これらは、乾燥しきってしまうと止りますので、止った段階で補修をします。
(3)地盤不良による不同沈下によるもの
地盤が良好な所とそうでない所があると良好でない部分が時間が経つに従い沈んでゆきます。その場合に壁にクラックが入ったりします。このクラックは、比較的に大きく0.3mm位以上になります。こうなってくるとクラックだけに限らず、建具の締まり具合が悪いとか床が傾いているとか、基礎や土間にも亀裂が入ったとかその他の部分にも影響を及ぼすようになってきます。
この場合ですと、かなり深刻なものですので、早目の対処が必要なので、建築士などの専門家に見てもらうのが良いと思います。 |