内覧会立会いで思う事(その1)

IMG_2997 ←神戸の街角で

 まだ、日差しはきついですが、朝晩はすっかりと涼しくなり、本格的な秋までもう少しといった感じがします。

 マンション内覧会立会いの業務を初めて、早くも10年が経ちます。行った件数も300を超えました。最初は、友人がマンションを購入して、バルコニーがおかしいから見て欲しいということで、行ったのですが、見てみると、波打っていて、でこぼこして、非常に見苦しい。これを大変、気にして、建築士に見て欲しいというものでした。

 このでこぼこが構造的に問題あるのかというと、問題はありません。これで雨漏りするのかといえば、雨漏りはしません。しかし、水たまりができるかもしれません。大きな問題は無いとはいえるのですが、見苦しさはあります。この上に置きタイルとか、置きデッキをすれば、綺麗に平らにならないかもしれません。

 友人は、施工会社に必死に抗議をしていましたが、施工会社は問題無いとの一点張りです。これをやり替えるとなるとかなり、大変なことです。一旦、仕上がった防水シートをめくって、でこぼこしているところをはつって(削って)、コンクリートをやり替えるか、でこぼこしている上にセメント状のものを塗り足して補修するかです。

 言うのは簡単ですが、かなりのリスクが伴います。まず、はつるとなると、コンクリートを痛めることになります。振動が大きいので、他の部分にもひびが入るかもしれません。塗り足すとなると、塗り足した部分が何年か経って、めくれるかもしれません。また、綺麗に仕上がった部屋の中を再度、何度も職人が通るので、綺麗なものが傷だらけになるかもしれません。それを直すのにまた、補修をしなければならなくなります。美観をとるかリスクをとるかということなのですが、難しい選択です。

 そもそも、このようなものは、内覧会での発見では遅いのです。コンクリートの打設時にこのようなでこぼこが無いように現場でチェックしないとだめなのです。コンクリート打設したら、左官屋さんが、コンクリートの表面を綺麗に均すのですが、人手がたりなかったのか、時間がなかったのか、施工計画にどこか無理があったのでしょう。

 購入者が納得できないような粗悪なものを売ろうとしてはだめですね。施工者、事業主、設計監理者は、計画時、施工前後、何度もチェックして、どれだけ細心の注意を払って、購入者のことを考えてやっているかということですね。

 今年もまた、異動の時期なのか、最近になって、内覧会同行の依頼が多くなってきました。昨日は、大阪のマンションに内覧会同行に行ってきました。昨日のマンションは、よくできていたと思います。細かい部分の納まり、清掃、業者の対応など、隅々までとても配慮されていました。(必ずしも、そうでないマンションというのも残念ながらありますが・・・)これが、本来の姿です。

 ここのところの大地震による建物の倒壊、耐震偽装問題、多くの欠陥住宅などで建築界は、消費者にとって、不安なことばかり。それに対応して、確認申請の厳格化、住宅瑕疵担保保険、長期優良住宅など、消費者に安心して住宅をもっていただこうと様々な対応がされていて、ほんとに建物の品質も向上したと思います。それでも、我々の第三者の建築士に内覧会同行の依頼が絶えないというのは、やはり、万が一、という思いがあるからだろうと思います。本来ならば、警察と同じで、警察が無い社会になるのが、一番、良いのだと思いますが、、、、

 お客様にとってみれば、家というのは、一生に最も大きな買い物。絶対に失敗してはいけません。そして、我々、建築士はそれに答えるべく努力を常に続けていかなければなりません。安心、安全で快適な家をつくる。これが、建築士の使命であり、客様の期待に答えれるよう、今日も頑張ります。

 by Tadashi Yasumizu 2014.09.07

 

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