検査のようす(その4)
前回は、バルコニーのチェックに関して書きましたが、今回は、仕様書のチェックについてです。
これまでは、実際にできたものをチェックしてきました。今回は、契約した書類・図面がその通りにできているかどうかをチェックするものです。マンションの場合、契約時の書類といっても、手元にあるものは、通常は、パンフレットと間取り集といったものではないでしょうか。重要事項説明書、契約書という書類も、もちろんあるでしょうが、ここでは、あまり必要ではありません。
それでは、どのようにして、パンフレットと間取り集をチェックしていくのでしょうか。これには、大切なことが多々記載されています。まずは、パンフレットですが、これには、そのマンションのスペックつまりは性能について、色々と載っています。スペック・性能とはどういうものかと言いますと、シックハウス性能であったり、断熱性能であったり、構造強度・仕様であったりです。
正直、全て仕上がってしまっている内覧会でどこまでチェックできるのか、難しいところですが、可能な限りチェックします。断熱性については、ユニットバスの点検口から覗いて、断熱材の厚み、施工範囲をチェックします。ガラスの仕様については、実際にガラスを見て、貼られているシールなどで確認できます。
シックハウス対策として、24時間換気扇は、給気と排気の方法、給気・排気風量のチェックを行います。排水管には、遮音材がきちんと巻かれているか、構造に関しても、点検口、床下・天井裏などから可能な限りチェックします。
給気口に手をあてて、外気が取り込まれているかチェックしています
パイプスペースの点検口を開けて、遮音材が仕様書通りに巻かれているかチェックしています
設備機器などについては、パンフレット通りのものが付いているかを一つ一つ、チェックしていきます。また、間取り図には、その設備機器や建具などの仕様・位置や個数などが載っています。間取り図通りの間取りになっているかどうかを見る事も非常に重要なことです
こんな感じでパンフレット、間取り図をチェックしていきます。標準プランでしたら、ほとんど、間取り図通りにできているのですが、オプションなどで、間仕切りが変わりましたとか、コンセントや照明を変更しましたとなると、その通りにできていないということがたまにあります。
今日は、疲れましたので、次は、最も重要であると思っているレーザーレベルによる床、壁の傾きのチェックについて書きたいと思っています。書き上げるのに、不定期で、少々、時間がかかっていますが、気長にお付き合い下さいね。
by Tadashi Yasumizu 2016.02.10