なぜ耐震診断が必要なのか

00000003  ← 昭和48年の家。「倒壊する可能性が高い」と評価された。

 しばらくは、私が得意としている業務の一つである耐震診断について、連載で書いてみたいと思います。まず、最初になぜ、耐震診断が必要かというところから、入っていきます。

 日本は、地震国です。頻繁に地震が起こり、数十年に一度は、大きな地震が起こります。大地震と言えば、近くでは、平成23年3月11日に起こった東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)、また、私にとっては、忘れもしない平成7年1月17日に起こった兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)などがあげられます。

 特に阪神淡路大震災では、数多くの建物が倒壊し、数多くの人が建物の下敷きになり亡くなり、多くの財産を失うなど、甚大は被害をもたらしました。それにより、人々の生活は一変し、大きな悲しみに包まれました。復旧させるのに、莫大は費用が発生しました。そして、大切な財産、命を失った人の心の穴は計りしれなく大きいものとなりました。

 また、数十年の内に、いや、明日また、大地震が発生するかもしれません。こんな時に大地震が発生した時に倒壊することなく、尊い命を守る建物をつくることは、極めて大切なことであり、そういう建物を造るための第一歩が耐震診断なのです。

 昭和56年に耐震基準が変わり、これ以降の建物は、阪神淡路大震災時において、大破したのは、数%でした。しかしながら、それ以前の旧耐震基準のものは、30%弱の建物が大破したと言われています。最近でこそ新しい基準で造られているため倒壊する可能性は、低いとされていますが、未だに旧耐震基準の建物は、多数、存在しています。再度、大地震が来たならば、旧耐震基準で造られている建物は、大破する可能性が高いのです。まずは、旧耐震基準で造られている建物に対して、耐震診断して、現状を知るということが大切なのです。現状を知ることによって、補強が必要なのかどうなのかが解るのです。

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 阪神淡路大震災において、倒壊した住宅

 by Tadashi Yasumizu 2016.03.01

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