筋違いが45×45のダブルで入っている。

image1705112 ← 筋違いが45×45

 どうも、筋違いの設置状況がおかしいのではとうことで、調査をしました。この建物は、築12年で確認申請は、もちろんのこと、中間検査合格証、検査済証までもきちんと取得している建物です。検査が合格しているということは、検査員が現場に来て、確認申請書通りにできているから、問題無い建物であることを証明したものです。

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 実際に壁の一部をめくって、筋違いがどう設置されているのかを調査してみたところ、何と、45×45の筋違いがダブルで設置されているのです。本来、筋違いは、90×45もしくは、90×30のサイズでそれぞれ、壁倍率を定めて、耐力壁として、カウントしているものです。45×45の筋違いというのは、現行の基準では、壁倍率が認められていません。したがって、基準法上、45×45の筋違いは、耐力壁ではないということです。

 ここで、疑問点がいくつか出てきます。図面は、数種類の図面があり、確かに45×45の筋違いが記載されているものもあります。

  • 設計者は、なぜ、45×45の筋違いを図面をかいたのか。
  • 確認申請が、この45×45の筋違い記載の図面で、なぜ、通ったのか。
  • 現場でなぜ、45×45の筋違いを設置したのか。
  • 検査員は、なぜ、45×45の筋違いを合格としたのか。それとも、何も見ていないのか。

こんな疑問が出てきます。一番、迷惑なのは、ここに住んでいる人、建築主です。高いお金を出して、建てたはずなのに、どのような理由があろうと、許されるものではありません。

 ここで、大切なことは、家を建てる際に必要なのは、工事監理者のチェックであるということです。建築主は、施工者と何の利害関係のない建築士を工事監理者として選定して、そして、その工事監理者は、適切に工事ができているのかどうかをチェックしなければなりません。そして、適切でない施工であるならば、是正指示を出さなければなりません。改めて、工事監理の大切を感じます。

 by Tadashi Yasumizu 2017.05.11

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