実際にあった不具合の例
内覧会の立ち合いをすると、何かしら不具合があります。しかしながら、決められた時間内で経験が無い素人が不具合をチェックしるというのは、かなり、難しいものがあります。何か気になるけれど、指摘してもいいのかどうか解らない、これが許容範囲なのかどうか解らないという人が結構、いらっしゃいます。
不具合を指摘するポイントは、
- モデルルーム・図面・仕様書と異なっている。
- 生活上、支障がある。例えば、水漏れがある、バルコニーに水が溜まる、建具の開閉状況が悪い、通電がない、など。
- 構造上、問題がある。例えば、コンクリート面の壁・天井にひび割れがある、梁があるべきところに無いなど。
- 施工上、問題がある。例えば、天井裏を見ると、断熱材がまともに設置されていない、面格子が歪んでいる、床に傾きがある、仕上げ材に大きなキズ・汚れがあるなど。
です。ところが、これを素人が行うと、本当にこれが、問題なのかどうかの判断がつかないのが現実と思います。また、汚れ、キズには個人差があり、どこで線引きして、どこから指摘するのか、というは難しいところがあります。
中には、虫めがねで見ないと解らないような汚れ、キズまで指摘する人もいらっしゃいますが、これに関しては、お客様の主観に依存するものがあり、また、そこまでしてしまうと、時間内にできないばかりか、建築士でしか解らない重要な部分を見る事が出来なくなりますので、基本的に行いません。新築であるゆえ、当然、最初からあってはならない気持を害するような大きな汚れ、キズは、指摘するようにしています。
ここでは、あってはならない補修すべき不具合の例をあげています。納得のゆくまで、きっちりと直してもらって、安心して入居したいところです。
外部
サッシュ枠がへこんでいる | 玄関土間タイルと外壁の取合いに、隙間がある | 側溝が仕上がっていない上に、グレーチングががたつく |
ポーチ天井の見切が傾いている | 軒裏換気口がずれて隙間がある | テラス巾木のモルタルの仕上がりが汚い |
車庫の会所の蓋が、耐圧仕様では無いため、車乗禁止となっている | 雨水排水口の蓋が無い | 汚水枡の蓋枠にひび割れがある。 |
外壁サイディングと配管の取り合いコーキングに孔がある | 換気フード廻りにコーキングが無い | 水道メーターの蓋が、錆と汚れで汚い |
玄関
床タイルを打診棒でたたくと空洞音がする。 | 巾木のタイル目地がかけている |
LDK・洋室
床にパチンコ玉を置くと転がる | 扉の面材がめくれている | クロゼットの扉にビス穴が開いている |
雨戸シャッターを開閉する時に、がたついて音がうるさい | 窓ガラスの仕様が図面と異なっている | 収納扉を開いた際に取っ手が壁に当たってしまう |
レンジフードと壁との取合い部分のクロスが、めくれて隙間ができている | コンセントの位置が、図面に記載されている高さよりも低い | キッチン流し台内部の配管廻りに穴がある |
バルコニー
オーバーフロー管が無い。 排水口が詰まった際に水が溢れてしまう。 |
物干金物が、取付不良でがたついている | サッシュ下部と巾木の、取合い部分のコーキングが切れている |
床下
床面に断熱材が無いところがある。 | 床下に水が溜まっている | 束の接着剤が切れている |
天井裏
壁の断熱材がずれいている。 | 羽子板ボルトが緩んでいる。 | 換気扇のダクトが外れている |