耐震補強とは?

sinsai04 耐震診断後、補強工事が必要になった場合、どのような補強が必要なのかを現場状況環境、予算に合せて考え、補強計画をまとめます。

 補強を行なうことにより、大きな地震が来た際にも補強をしていな家屋に比べ、倒壊の危険性が減り、平素から安心して暮らす事ができます。地震がきた場合において、財産、生命を守る事ができます。

当社の耐震補強工事計画は、国土交通省住宅局建築指導課監修、財団法人日本建築防災協会「木造住宅の耐震診断と補強方法」に基づいて計画します。

財団法人日本建築防災協会のホームページは、http://www.kenchiku-bosai.or.jp/

 

耐震補強計画と工事

 診断の結果、倒壊する可能性があると判断された場合、補強の必要性が出てきます。その場合、どのような補強をすれば、倒壊しなくなるのか、実際にどのような設計・工事を行なうのか、その考え方と補強方法について、説明します。

※当社の耐震補強工事計画は、国土交通省住宅局建築指導課監修、財団法人日本建築防災協会「木造住宅の耐震診断と補強方法」に基づいて計画します。

※当社は、コンサルティング会社のため、実際の工事は行ないません。実際の工事は、お客様の方で信頼できる工務店を探していただくか、また、当社の方でも紹介は可能です。その際の契約書チェック、立会い、見積査定、現場監理は、当社で行ないます。

 

耐震補強の方法

耐震補強を行うには、以下の方法があります。

      • 地盤を補強する。
      • 基礎を補強する。
      • 建物の重量を軽くする。(屋根の軽量化)
      • 壁を強くする。
      • 耐力壁の配置、バランスを良くする。
      • 柱・筋かいと土台・梁を接合金物で補強する。
      • 劣化している部分を改善する。

 

地盤を補強する。

 調査により、地盤が悪いと判断された場合には、地震時に建物が大きく揺れて、倒壊する可能性が高くなります。本来、大きな地震に対して倒壊しないように地盤を補強する必要があります。
 こういう場合 には、地盤改良の方法として、家をジャッキアップしながら、杭を打つか、1階床部分を全て解体し改良工事をする方法があります。しかしながら、いずれも費用が大きいものがあります。
 基礎の不同沈下を行ないように、基礎を補強したり、ベタ基礎にしたりする方が比較的、簡単にできます。

 

基礎を補強する。

 基礎がしっかりしていなと大地震の際に土台が基礎から外れ、倒壊する可能性が高くなります。また、基礎に鉄筋が入っていないと、基礎自体が崩壊して、倒壊する場合もあります。基礎が不十分の場合は、補強して、頑丈な基礎にした上で土台と基礎をしっかりと緊結する必要があります。基礎の補強方法としては、以下の方法があります。

 

既存基礎が無筋コンクリート造の場合の補強方法
taishin_kou19  無筋コンクリート造の基礎で、新たに鉄筋コンクリート造につくり替える事ができない場合は、既存基礎に添うようにして、新しい鉄筋コンクリート造をつくります。既存基礎との取り合い部は、ホールインアンカーで鉄筋を定着させて、一体化をはかります。

 

布基礎をべた基礎にする場合の補強方法
taishin_kou20  地盤が悪い場合は、不同沈下を防ぐために、布基礎をべた基礎にします。既存基礎との取り合い部は、ホールインアンカーで鉄筋を定着させて、一体化をはかります。土間には、直径10φの鉄筋をもち網に組み、厚さ200mm程度のコンクリートを打設します。

 

束石式基礎をべた基礎にする場合
taishin_kou21  土台の下にコンクリートの基礎が無くて、束石で支えている場合は、ひら金物、羽子板ボルトを柱に取り付け、コンクリートに埋め込むようにします。その部分を耐力壁にする場合は、新たにコンクリートの立ち上がり基礎をつくります。

 

建物の重量を軽くする。(屋根の軽量化)

 建物のてっぺんが重たいと、大地震がきた時に、振り子のように大きく揺れて倒壊する可能性が高くなります。土葺きの瓦屋根などは、特に重たく、危険性が大きいので、これをスレートや金属葺きなどのように軽いものに葺き替えることは、耐震性を高めるのに非常に有効な方法です。

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 もともと、土葺きの日本瓦だったのですが、建物が非常に重たいために、土を撤去して、スレート葺きにして、軽量化を計りました。

 

壁を強くする。

 地震がきた際にそれに耐えうる壁を耐力壁と言います。窓などの開口部が多く、壁が少ない面や、筋かいなどが入っていない弱い壁が多くあれば、耐力壁が少なく、倒壊する危険性が増大します。
 耐力壁には、筋かいを設置する場合、構造用合板などの面材を貼る場合があります。耐震診断により、その耐力壁が不足している場合には、不足部分に耐力壁を設置することにより、耐震性を高めることができます。

 筋かいの設置
DSC07126  開口部が多く、強度が不足する場合は、新たに筋かいを設置して、耐力壁とします。

 

 構造用合板の設置
image16052410  耐力壁には、構造用合板などの面材を貼る場合もあります。この写真は、既製品の面材を使用して、耐力壁をつくりました。

 

耐力壁の配置、バランスを良くする。

 いくら壁を強くしても、それが偏っていてはいけません。耐力壁は、建物全体にまんべんなく、バランスよく、四方に散らばっているのが理想です。また、強い壁が少ないよりも、さほど強くない壁が多く存在する方が有効なのです。 

 

柱・筋かいと土台・梁を接合金物で補強する。

 大地震の際に倒壊する原因の一つとして、柱や筋かいが土台や梁から外れてしまったことがあります。それを防ぐために、柱や筋かいが付く接合部には、接合金物で補強します。その接合金物は、様々なものがあります。地震力の大きさにより、取り付ける種類が変わってきますので、計算により決定する必要があります。

DSC07132  筋かいは、筋かいをとめる専用金物で柱・土台にしっかりと緊結します。また、柱が土台から外れないようにホールダウン金物という専用金物により緊結します。

 

劣化している部分を改善する。

 雨漏りや白蟻などで柱・梁・土台などの構造材が腐食しておれば、その分、強度が落ちて、大地震が来た時には、その部分から崩壊していくことになります。耐震診断により、劣化が見られれば、その部分を改善して、さらに劣化しないようにする必要があります。

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 バルコニーから防水が切れて、その下部の柱、桁梁が完全に腐食しています。こうなると、強度が無くなり、地震がきた時には、この部分から倒壊します。
 改善方法としては、腐食している部分の柱、桁梁を切断して、新しいものに取り替えます。継目は、金物等でしっかりと緊結します。

 

耐震補強計画の事例は、こちら⇒
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