水廻り設備チェックポイント
キッチンやバスルーム、洗面・トイレなどの水廻り設備は、給水・排水設備が劣化していると、漏水や排水の詰まり、錆びによる水質汚染などのトラブルが発生する可能性があるため、これらの設備機器の状態を事前にチェックし、必要な修理やリフォームの予算を計画することが必要です。
また、水圧の低下や排水の詰まりによって生活の質が低下しないよう、快適な生活環境を確保するためにも機能確認が不可欠です。 衛生環境の維持も重要で、排水設備の不具合で臭気やカビ、害虫のリスクが高まるため、設備の確認で衛生面の問題を防ぎます。
さらに、設備のメンテナンスを適切に行うことで、住宅全体の資産価値を維持・向上させることができます。特にキッチンやバスルームはリフォーム効果が大きく、機能性や見た目が向上することで将来的な売却時にも有利になるでしょう。
給水設備のチェックポイント
水圧の確認
蛇口を開いて水圧を確認します。水圧が低い場合は、給水管の詰まりや劣化が考えられます。
漏水の確認
蛇口やパイプ接合部からの漏水がないか、湿気の痕跡がないか確認します。
サビ・腐食の有無
給水管や蛇口にサビや腐食がないかチェックします。特に古い住宅の場合、鉄製の給水管が腐食していることがあります。
給湯器の動作確認
給湯器の作動状況を確認し、温水がすぐに出るか、異常音がしないか、給湯温度が安定しているかチェックします。
排水設備のチェックポイント
排水の流れ
キッチンやバスルームの排水の流れがスムーズか確認します。流れが悪い場合は排水管の詰まりや劣化が考えられます。
臭気の確認
排水口から不快な臭いがするかどうかチェックします。臭いがする場合は、排水トラップの劣化や排水管の詰まりが疑われます。
漏水の確認
排水パイプの接合部や周辺に湿気や漏水の痕跡がないか確認します。
排水トラップの状態
排水トラップが機能しているか確認し、ゴミが詰まっていないかチェックします。
キッチンのチェックポイント
シンク
シンクの排水の流れやサビの有無を確認します。シンク下の収納スペースに湿気や漏水痕がないか確認します。
ガスコンロ/IHクッキングヒーター
動作確認を行い、点火や通電が正常にできるかチェックします。
換気扇/レンジフード
作動状況を確認し、異音がしないか、換気能力が十分かチェックします。
バスルームのチェックポイント
浴槽
浴槽に傷や割れがないか確認します。浴槽の排水の流れや漏水痕をチェックします。
シャワー
シャワーの水圧や温度調整が正常か確認します。
換気扇
作動状況を確認し、異音がしないか、換気能力が十分かチェックします。
洗面台のチェックポイント
シンク
シンクの排水の流れやサビの有無を確認します。
収納スペース
シンク下の収納スペースに湿気や漏水痕がないか確認します。
トイレのチェックポイント
排水の流れ
トイレの排水の流れが正常か確認します。水がスムーズに流れない場合は、排水管の詰まりが疑われます。
漏水の確認
トイレ周辺の床に湿気や漏水痕がないか確認します。
ウォシュレットの作動
ウォシュレット機能が正常に作動するか、異音がしないかチェックします。
外回りの排水管・会所のチェック方法
排水管
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目視点検:
- 住宅周囲の地面に湿気や水溜り、泥などの異常がないか確認します。
- 排水管にヒビ割れや損傷がないか、露出している部分があればサビや腐食がないかチェックします。
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排水の流れ:
- 外の排水口に水を流し、排水の流れがスムーズかどうか確認します。
- 流れが悪い場合は詰まりが疑われます。排水管内部の詰まりを調査するために専門業者にカメラ調査を依頼することも有効です。
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臭気の確認:
- 排水口や周辺で下水のような臭いがする場合は、排水管が詰まっているか、劣化している可能性があります。
会所(排水マス)
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蓋を開けて内部を確認:
- 会所の蓋を開けて内部を目視点検します。泥やゴミが溜まっていないか、流れが悪くないか確認します。
- 排水マス内に詰まりがある場合は、詰まりの位置を特定し、適切な方法で除去します。
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ヒビ割れ・漏水の確認:
- 排水マス自体にヒビ割れや漏水の痕跡がないかチェックします。
- コンクリート製の排水マスは劣化しやすいので、特に注意して確認します。
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臭気の確認:
- 排水マスを開けた際に異常な臭いがないか確認します。強い臭いがする場合は、排水管や会所の内部に問題がある可能性があります。
追加のチェックポイント
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排水勾配の確認:
- 排水管や会所の勾配が適切かどうか確認します。勾配が不適切だと排水不良が起こりやすくなります。
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植栽の影響:
- 排水管の周囲に樹木や植栽がある場合、根が排水管に侵入して詰まりを引き起こしている可能性があります。排水不良の原因として根詰まりを疑う場合、専門業者による調査が必要です。
このように事前にチェックすることにより、購入後のトラブルを防ぎ、予算計画を立てるための指針になります。もし、設備機器に劣化や故障の兆候がある場合は、購入前に修理やリフォームの予算を立てたり、売主と交渉して価格交渉や修理対応を依頼することが可能です。
また、設備が正常に機能していることを確認することで、安心して購入し、快適な生活を始めることができます。特に、給水や排水設備の不具合は生活の質に直結するため、事前に問題を見つけて対処することで、購入後に発生しうる急な修理費用やストレスを回避できます。
さらに、これらのチェック結果を活かして水廻り設備のメンテナンスやリフォーム計画を立てることで、住宅全体の資産価値を維持・向上させることも可能です。例えば、キッチンやバスルームのリフォームは効果が大きく、見た目や機能性を向上させることで、将来的な売却時にも有利になります。このように事前に水廻り設備の状態を確認することで、購入後のリスクを最小限に抑え、快適な生活と資産価値の維持・向上を図ることができるのです。