空調・給湯器設備の点検

 中古住宅を購入する際に空調・給湯器設備のチェックは重要なことの一つです。まず、修理や交換コストを事前に把握することで購入後の予算計画が立てやすくなります。また、故障によるガス漏れや電気火災を防ぐため、安全性の確認が不可欠です。

 さらに、古い設備はエネルギー効率が悪く電気代が高くなるため、効率的なものに交換するかどうか判断できます。快適性の確保や物件の価値評価のためにも設備の状態確認は重要です。長期的なメンテナンス計画を立てることで、予算を効率的に管理できます。したがって、空調・給湯器設備のチェックは予算、安全性、快適性、価値評価のために欠かせません。

 

空調設備の点検方法

外観の確認

  • 室外機と室内機の外観を確認し、錆や腐食、破損がないか確認します。
  • ドレンホースや配管が正常に接続されているか確認します。

運転確認

  • 電源を入れ、冷房・暖房・除湿・送風モードでの運転を確認します。
  • 各モードでの温度変化が正常かを確認します。
  • フィルターが汚れていないか、正常に機能しているか確認します。

異音や異常振動のチェック

  • 運転中に異音や異常振動がないか確認します。
  • 室内機と室外機の動作音を注意深く聞き取ります。

エアコンの風量・風向確認

  • 風量が十分であり、風向きが正常に調整されているか確認します。

温度差確認

  • 冷房運転時:室内温度と吹き出し口の温度差が約10℃以上あるか確認します。
  • 暖房運転時:室内温度と吹き出し口の温度差が約15℃以上あるか確認します。

 

給湯器の点検方法

外観の確認

  • 給湯器本体の外観を確認し、錆や腐食、破損がないか確認します。
  • 給水・給湯・ガスの配管が正常に接続されているか確認します。

配管・排気ダクト確認

  • 配管や排気ダクトの接続部分にガス漏れや水漏れがないか確認します。
  • 排気ダクトに障害物がないか、または排気がスムーズに行われているか確認します。

運転確認

  • 給湯器の電源を入れ、各種運転モードで正常に稼働するか確認します。
  • 給湯器の操作パネルで温度設定が正常に行えるか確認します。

給湯温度確認

  • 蛇口を開けてお湯を出し、設定温度に到達するか確認します。
  • 蛇口を複数同時に開けても、お湯の温度が変動しないか確認します。

異音や異常振動のチェック

  • 運転中に異音や異常振動がないか確認します。

安全機能確認

  • 過熱防止機能や自動停止機能などの安全機能が正常に作動するか確認します。

 

専門家への依頼

 7これらの点検はプロの目で行った方が安心できる部分も多いため、購入前には専門の空調・給湯器業者やホームインスペクターに依頼するのも一つの方法です。

 

 空調・給湯器設備の点検結果を活用するためには、まず修理・交換費用を見積もり、予算計画や購入価格の交渉に利用します。次に、定期的なメンテナンススケジュールを立て、予防的に対応します。また、各機器の耐用年数を考慮し、長期的な交換スケジュールを策定します。

 エネルギー効率の改善として、省エネ機器への交換を検討し、電気代やガス代を削減します。さらに、安全性を確保するため、異常が見つかった場合は速やかに修理し、安全装置の機能確認を徹底します。最終的に、正常な設備で住宅全体の価値を向上させることで、安全で快適な住環境を確保しましょう。

 

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