基礎工事のチェック

木造住宅の場合、基礎工事は大きく、

  • 鉄筋工事
  • コンクリート工事

に分けられます。それぞれ、実際に現場において、どのようなチェックを行うのか工事別にそのポイントを説明します。

 

鉄筋工事のチェックポイント

  • 鉄筋は、JIS仕様のものを使用しているか。
  •  開口補強、スリーブ補強は、設計図書通りか。
  • 鉄筋の結束状況は、適切か。
  • 立上り基礎の寸法(高さ、幅)は、設計図書通りか。
  • 鉄筋の種類・ 鉄筋径・間隔・本数は、設計図書通りか。
  • かぶり厚さは、スペーサーの設置状況は、適切か。
  • 継手の長さ ・定着の長さの納まりは、適切か。 
  • 開口補強、スリーブ補強の納まりは、適切か。 
  • 結束状況は、適切か。 

 

現場の実際

コンクリート工事のチェックポイント

生コンクリートのチェック

 コンクリート打設の前には、生コンクリート工場より、配合計画書を取り寄せその内容を確認します。確認の内容は以下の通りです。

  • コンクリート強度、スランプ値、水セメント比、骨材の大きさ・種類、セメントの種類、水の品質など適切か。
  • 生コン工場は、 JISの認定工場か。
  • 生コン工場から現場までの運搬時間はどれくらいかかるのか。

 

型枠のチェック

 コンクリート打設の前に、型枠のチェックを行います。

  • 立上り基礎寸法は、設計図書通りか。
  • ベースの厚みは、設計図書通りか。
  • 堅固に組み立てられているか。
  • 基礎の位置に間違いはないか。

 

現場の実際

工事監理-型枠のチェック

型枠の位置のチェック

コンクリート打設前には、型枠の位置が設計図書通りに設置されているかをチェックする。

工事監理-型枠のチェック

立上りの幅をチェック

コンクリート打設前には、基礎の形状が設計図書通りがチェックする。

工事監理-型枠のチェック

基礎断熱のチェック

基礎断熱がある場合は、断熱材の仕様、厚みなどをチェックする。

 

アンカーボルトのチェック

 アンカーボルトは、地震時に基礎から土台が外れないようにするために、その設置のしかたは、非常に重要となります。そのチェックポイントとして、

  • アンカーボルトは、認定品を使用しているか。
  • アンカーボルトの仕様(種類、径、長さ)は、設計図書通りか。
  • アンカーボルトの位置、本数は、設計図書通りか。
  • アンカーボルトの埋め込み長さ、高さは適切か。
  • アンカーボルトは、事前にしっかりと型枠に固定されているか。

 

現場の実際

工事監理-アンカーボルトのチェック

アンカーボルト設置状況のチェック

コンクリート打設前には、アンカーボルトの高さ、埋込深さが設計図書通りに設置されているかをチェックする。

工事監理-アンカーボルトのチェック

アンカーボルト設置状況のチェック

コンクリート打設前には、アンカーボルトが設計図書通りに設置されているかをチェックする。

 

コンクリート打設時のチェック

 コンクリート打設前のチェックで問題が無いようなら、いよいよコンクリート打設となります。コンクリートは、一旦、打設してしまうと、やり直しはできないので、慎重に打設しなければなりません。

  • 清掃状況の確認。立上りコンクリート打設の際は、ベースと立上りの打継部分は特に注意。 
  • 型枠に適切に水しめしをしているか。
  • 納品伝票の確認。コンクリート呼び強度、スランプ値、生コンクリート工場から現場荷下しの時間は適切か。
  • 現場試験において、スランプ値・空気量・塩化物量が仕様書・配合計画通りか。
  • バイブレーターを適切な方法で使用しているか。
  • 打継ぎの処理方法は適切か。
  • 高さ、レベルは図面通りか。

 

現場の実際

工事監理-コンクリート打設のチェック

現場試験

生コン車から降ろしたコンクリートが配合計画通りか確認する。

工事監理-コンクリート打設のチェック

納品伝票のチェック

生コンクリート車が到着すれば、納品伝票にて配合計画書通りのコンクリートか確認する。

工事監理-コンクリート打設のチェック

コンクリート打設状況のチェック

コンクリート打設が始まると、バイブレーターなどで十分に蜜実なコンクリートであるかをチェックする。

 

コンクリート打設後のチェック

 コンクリート打設が終わると、コンクリートの圧力により、型枠が動いていないか、アンカーボルトなども動いていないかチェックします。
 また、やりっ放しでは、コンクリートにひび割れができたり、十分な強度がでなかったりします。打設後には、適切なコンクリートの養生が必要となります。

  • 型枠が動いていないか、アンカーボルトなども動いていないか。
  • 気温が高い場合、適切に散水をしているか。
  • 養生シートをかけているか。
  • 気温が低い場合、ジェットバーナーなどで適切な温度で養生しているか

 

現場の実際

工事監理-コンクリート打設のチェック

型枠のチェック

コンクリート打設終了後、型枠が動いていないか、糸を張って、再度、確認する。

工事監理-コンクリート打設のチェック

基礎天端、アンカーボルト高さのチェック

 

コンクリート打設終了後、再度、基礎天端、アンカーボルト高さのチェックを行う。

工事監理-コンクリート打設のチェック

コンクリート養生

コンクリート打設終了後は、状況に応じて、養生する。

 

脱型コンクリート状況の確認

 コンクリートの十分な養生期間を経て、型枠を解体します。コンクリートが出てきたら、そのコンクリートの状況を確認します。

  • 著しいジャンカ、空洞及び亀裂等の不具合が発生していないか。
  • 不具合が発生した場合の補修は適切か。
  • 基礎立上がり高さ及び幅は設計図書通りか。
  • 基礎天端は水平にできているか。
  • アンカーボルトの基礎天端からの出寸法・位置は適切か。

 

現場の実際

工事監理-コンクリートの確認

コンクリート状況のチェック

ジャンカ、露筋などないか、コンクリート補修は適切かなど、型枠解体後のコンクリート状況を確認する。同時に基礎パッキン、土台の設置状況も確認する。

工事監理-アンカーボルトの確認

アンカーボルト設置状況のチェック

アンカーボルトの基礎天端からの出寸法、位置、間隔など設置状況を確認する。

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