住まいづくりの基礎知識

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  水まわりの設備
 

 
給水設備について

 給水の種類としては、水道水、井戸水、河川水、湖水などがあるのですが、主に水道水のことをさします。給水方式としては、水道直結方式、圧力タンク方式、高架タンク方式、ポンプ直結方式などがあるのですが、住宅の場合ですと、ほとんどが水道直結方式です。ただし、水圧が弱かったり、3階以上に給水をする場合は、圧力タンク方式、高架タンク方式、ポンプ直結方式などの機械を利用したりします。
 一般的な住宅の水洗器具は、5から7個程度で、給水主管の径は、13mmか20mmを使用しますが、器具の数や同時利用率が高い場合は、25mmを使う場合もあります。ただし、20mm以上の径になると負担金が極端にアップすることがありますので、注意が必要です。
 給水管には、鉄管・銅管・ビニール管・鉛管が使われますが、ビニール管が一般的です。給水管で結露や凍害のおそれのある箇所に、必ず保温巻きをする必要があります。


排水設備について

 水を使った後には、必ず排水が伴います。水洗便所の汚水排水、台所や洗濯・浴室などの雑排水のほか雨水排水があります。下水管のない地域では、浄化槽を設置します。
 前面道路に下水本管が敷設されているかどうかでにより排水方式は、5種類あります。雨水と雑排水を一緒に流す方法を合流式、雨水と雑排水とを別々に流す方式を分流式といいます。また、公共の汚水処理施設がない地域では、し尿浄化槽を作らなくてはなりません。住宅の大きさにより、し尿浄化槽の大きさは、変わってきます。
 排水口の径は、流量に応じて太さが変わってきます。その径は、洗面器が30mm、調理流し、洗濯流し、浴槽、小便器が40mm、浴室床排水口が50mm、大便器は75mmです。排水口をつなぐ排水管は、排水口径40mm以下の場合は、50mm以上、50mmは65mm以上、便所の75mmの排水口には100mmの排水管を使用します。
 屋外に設けた排水会所から排水管を逆流して、悪臭が室内にのぼってくるおそれのある排水口の下部には、トラップをつけます。


給湯設備について

 給湯設備も快適な生活を営むためには、欠かせない設備となっています。給湯方式には、瞬間湯沸器のように瞬時にお湯が出る「瞬間式」と、お湯をつくって貯めておく「貯湯式」とがあります。ガスと石油を熱源とするものは、瞬間式、電気式は、貯湯式が一般的です。

1.ガス給湯器
 ガス給湯器は、機能・価格面で豊富なバリエーションがあり、コンパクトなので建物の形状、設置条件にも幅広く対応できます。連続して無制限の湯を得ることができます。
 給湯器の能力(号数)の意味は、25℃のお湯を1分間に何リットル出せるかを示すもので、号数が大きいほど一度に大量のお湯を使う事ができます。

 瞬間式給湯機器の能力
種別 使用場所
16号 年中パワフルなシャワーが使える。
20号 春・夏・秋の3シーズンならシャワーと他栓の同時使用が可能
24号 冬場も含め、オールシーズンシャワーと他栓の同時使用が可能
32号 シャワー2ヶ所の同時使用が可能。春・夏・秋の3シーズンならシャワー2ヶ所と他1ヶ所の同時使用が可能


2.電気温水器
 電気温水器は、料金割引の深夜電力を使用するため経済的です。また、不完全燃焼や酸欠の心配がなく静かで安全。しかし、貯湯式なので、タンクの置き場所が必要で使い過ぎると欠湯の心配があります。
 電気温水器の能力は、貯湯量で示されます。5人以上の家族ですと、550リットルか460リットル、4〜5人家族だと370リットル、2〜3人ですと300リットルが必要です。

3.石油給湯器
 石油給湯器は、パワフルで低コストですが、騒音や臭いなどが問題で、設置場所に注意が必要です。


衛生器具設備の選び方

 衛生器具には、各メーカーからさまざまな材質、色、機能、形態のものが出されており、非常に豊富です。それぞれのライフスタイル、部屋のデザインに応じて、慎重に選ぶ必要があります。それぞれの選び方のポイントをお話しましょう。

1.浴槽
 浴槽を選ぶ際には、サイズ、色、質感や機能などさまざまなタイプがあります。形状などにもそのニーズに合わせて、研究されています。どの浴槽を選ぶかで快適さが変わってきますので、慎重な選択が必要となってきます。

浴槽の形態
和式
和式は深さがたっぷりあり、ひざを折って入るので、子どもと一緒に入ったり、肩までゆっくりとお湯につからないと気がしないという人向きです。和式の基本サイズは、長さが80〜110cm、深さは60cm。

洋式
ホテルなどによくあるタイプ。浅く長い浴槽に寝た姿勢で入浴できます。肩までつかる深さはありませんが、足を伸ばしてゆったりと入る事ができます。洋式の基本サイズは、長さが120〜160cm、深さは45cm。

和洋折衷式
和式と洋式の両方の長所を併せもっています。適当に伸ばせることができ、肩までつかれまる深さがあります。これからは、このタイプが主流となってきます。長さが110〜190cm、深さは60cmくらい。

浴槽の材質
FRP
ガラス繊維強化プラスチックの浴槽で低価格で最も一般的です。なめらかで温かな肌ざわりが楽しめ、カラーバリエーションも豊富。しかしながら、汚れや傷がつきやすいなどいくつかの弱点もみられます。

◆ホーロー
鋼板ホーローと鋳物ホーローがあります。鋳物ホーローの方が厚みのある素材を使っているので重量感があり、丈夫で錆や腐食に強いなどの特徴があります。かなりの重量があるので、木造などで2階に据付けるのであれば、それなりの対策が必要です。

ステンレス
傷や錆に強く、メンテナンスも簡単です。裏面に保温材を吹き付けてあるので保温性能にも優れます。金属特有の肌ざわり、光沢が気になる人には、お勧めできません。

◆人工大理石
天然大理石風の色調と樹脂素材を生かした加工性のよさ、肌ざわりのよさ、美しさがあります。カラーバリエーションが豊富で、お手入れも簡単です。保温性、耐久性にもすぐれています。値段は、FRPよりは、かなり高めです。

木製
木でできている浴槽で、檜とか槇などがよく使われます。浴室に入ったときの木の香りは素晴らしく、ファンは多い。しかしながら、木ということで、腐ることもあるのが欠点です。


2.便器
 便器には、洋風、和風、和風床上便器があります。最近では、大小便の両用、利便性から洋風便器が主流となってきています。洋風便器は、洗浄方法の違いにより、5種類あります。

サイホンボルテック式
  • サイホン作用と渦巻き作用を併用した洗浄方式です。
  • 洗浄音が最も静かな高級便器です。
  • 水溜り面が広いので、汚物が水中に沈みやすく臭気の発散も少なくなり、汚物の付着がほとんどありません。
サイホンゼット式
  • 独特のゼット穴構造から噴き出す水が強いサイホン作用を起こし、汚物を吸い込むように排出します。
  • 水溜り面が広いので、汚物が水中に沈みやすく臭気の発散も少なくなり、汚物の付着がほとんどありません。
サイホン式
  • サイホン作用で汚物を吸い込むように排出します。
  • 水溜り面がサイホンゼット式より少し狭く、ホール内乾燥面に汚物が付着することがまれにあります。
セミサイホン式
  • 汚物排出にサイホン作用を伴うものと、流水作用で押し出し流すものがあります。
  • 水溜り面をサイホン式と洗落し式の中間に設計し、洗浄水量を抑えてあります。
  • サイホン式に比べ、ボール内乾燥面に汚物が付着しやすく、洗浄時に多少水はねが発生する事があります。
洗い落し式
  • 水の落差による流水作用で汚物を押し流す方式で、最も構造がシンプルで安価です。
  • 水たまり面が狭いため、ボール内乾燥面に汚物が付着しやすく、洗浄時に多少水はねすることがあります。
                                出展:参考:TOTO2002年総合カタログ

 その他の機能として、暖房便座、洗浄機能付などさまざまなものがあります。


 その他に、衛生器具として、洗面台、水洗金具、鏡、タオル掛け、収納棚、バリアフリー用器具など実に豊富な製品が揃っていますので、メーカーのカタログ、ショールームなど行かれて、じっくりと検討する事をお勧めします。

 

提供:潟Aーキアシスト

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