住まいづくりの基礎知識

 INDEX

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  地震に強い家 
 

 1995年1月17日午前5時46分に阪神・淡路大震災が発生し6433人もの尊い命が奪われました。その中で住宅の倒壊による圧死と言われる人達は、86.6%にも及びます。命を守るはずの家が凶器となってしまったというのは、痛恨の極みです。
 これからは、そういった阪神・淡路大震災の教訓を踏まえて、二度とあのような悲惨な災害を起こしてはならないのです。これほどの大きな被害を出した建物というのは、どのような建物だったのでしょうか。倒壊した原因としては、耐力壁の不足、構造材の強度の不足、白蟻による腐朽などいろいろあるのですが、その原因を探りながら、地震に強い家とはどんな家かを考えてゆきたいと思います。

1.地盤調査
2.基礎工事
3.家の形と構造
4.柱と梁
5.筋違いと耐力壁
6.補強金物
7.防腐・防蟻




1.地盤調査 |TOP|

 住宅を建てる敷地は、できるだけ良好な地盤が望ましいが、そうではない場合もあるので、その地盤が地震などによる被害を起こしやすいかどうかを把握するために、地盤調査を行います。その結果、適切な方法をとる事が必要である。地盤を調査する方法は、いろいろあるのですが右写真のようなスウェーデン式サウンディング試験が最も、一般的である。もし、地盤が悪ければ杭を打ったり、地盤改良をしたりして、適切な処理をする事が必要である。

スウェーデン式サウンディング試験



2.基礎工事 |TOP|

地盤改良

 地盤調査により地盤が悪いと判明したならば、地盤改良をする必要があります
 地盤改良工事には「表層改良方式」と「柱状改良方式」、「細径鋼管杭」などがある。「表層改良方式」は、軟弱地盤の層が比較的薄い場合(1m程度)、表面近くの軟弱層にセメントなどの固化材を混ぜ合わせ、締め固めて土の強度や圧縮性を高める工法である。「柱状改良方式」は、軟弱層が深い場合(2〜8m程度)、軟弱層に合わせた長さの柱を突きさし、その上の通常の基礎を組んでゆく工法である。「細径鋼管杭」は、軟弱な地盤にパイプ(細径鋼管)を貫入し支持力を強化する。

地盤改良工事 表層改良方式
固化剤を攪拌しているところ
   
表層地盤 柱状地盤改良 細径鋼管杭
改良軟弱地盤が浅い場合には、固化剤などを注入する。 軟弱地盤が深く続く場合には、固化剤で杭を構築する。 パイプを貫入することで、地盤の支持力を強化する。

基礎の種類
礎は、地震の強い建物を造るのに非常に大切なものである。基礎には、一般に
   @ 独立基礎
   A 布基礎(連続基礎)
   B べた基礎
の3種類の基礎がある。

独立基礎 布基礎(連続基礎) べた基礎

@ 独立基礎
独立基礎とは、上図のように柱の下に設けられ、その柱だけを支持する基礎である。よって、柱の荷重が小さいときに用いられる。
不同沈下を起こしやすいので、軟弱地盤には適さない。

A 布基礎(連続基礎)
布基礎とは独立基礎と違って、何本もある柱の下を連続した基礎梁でつないだようなもので、壁の長さ方向に連続した基礎である。木造住宅では、最も多く用いられている基礎である。

B べた基礎
建物からの荷重が地盤の支持力の割に大きいような時は、フーチングの面積を大きくとる必要がある。このフーチングが大きくなると全部つないだ形、つまりべた基礎となるのである。このようなことから、べた基礎は軟弱な地盤や不同沈下などを防ぐための基礎として用いられている。

これらの基礎の中で木造住宅の場合は、布基礎もしくは、べた基礎が多く採用されている。


栗石地業
 基礎の底盤の下は、割栗石(砕石)というものを十分に入れて、ランマーなどでつき、地盤を十分に締め固める必要がある。



                       栗石地業→

基礎の必要性
 軸組構法住宅では、各柱が負担する荷重は必ずしも一定ではなく、大きな荷重を負担する柱や比較的小さな荷重を負担する柱などある程度はバラついている。そのため、柱1本1本を支持する基礎を玉石基礎や独立基礎にした場合には、軟弱で柔らかい地盤では地盤の揺れにより、基礎の沈み方が一定ではなくなり非常にアンバランスになる。これを不同沈下と言う。大きな荷重を負担している柱は、荷重の負担割合が大きくなり、柱も不同沈下し、建物自体の変形が大きくなり・建物の倒壊につながっていく。したがって、連続している基礎が必要であり、布基礎にするか、地盤が特に悪い場合は、べた基礎とする。
 布基礎は・建物・周や主要部に基礎を配し、その上に土台を敷き、建物を建てるため・基礎と土台は一体化し、大きな荷重を負担する柱でも、荷重の分散化が行われ、布基礎全体で荷重を負担する。
 コンクリートはもろい材料であるから、十分な鉄筋を配置しなければならない。また、布基礎と土台はアンカーボルトで十分に緊結することである。基礎と土台の緊結が十分でなければ、建物が基礎から脱落して、大きな被害にあう。地震に対して安全な住宅にするには、基礎はたいへん重要である。その重要ポイントをあげてみると、

  @基礎は布基礎とするか、地盤の柔らかい所では、ベタ基礎とする。
  A基礎は切れ目なく、全体がバランス良くつながっていること。
  B基礎の上下には、必ず適切な鉄筋をいれること。
  C基礎と土台は、アンカーボルトで十分緊結すること。

耐震性を上げるには、しっかりとした基礎工事が必要です。

土台
 構造耐力上主要な柱の最下部には、土台を設け、土台は基礎に緊結するようにする。土台は基礎と同様、上部にある屋根、壁、床などの荷重や地震力および台風時の外力などを基礎に伝えるものである。

●土台の断面
土台は柱の小口を受けるものであるから、土台の断面寸法は、柱の断面と同じ寸法又はそれ以上とする。断面寸法は、105o×105oが主流である。

●土台の樹種
 土台は主要な構造材のなかで、地面に最も近いところにあることから、腐りやすい位置にある部材である。また、土台は基礎と一緒に建物の重さや地震などの力を伝えるための重要な役割を担っているので、できるだけ耐久性の高い樹種を使う必要がある。
土台に用いる樹種は、ヒノキ、ヒバ、ベイヒノキ、ベイヒバなどがあるが、ヒノキが一番よいとされる。

●土台の接合
土台を継ぐ場合は、地震に強い継ぎ方として、腰掛けあり継ぎ、腰掛け鎌継ぎがある。これらは、床下換気口の付近を避けることが大切である。

1) 継手・仕口
土台を継ぐ場合は、地震に強い継ぎ方として、腰掛けあり継ぎ、腰掛け鎌継ぎがある。これらは、床下換気口の付近を避けることが大切である。

2)アンカーボルト
土台はアンカーボルトで基礎にしっかり固定しなければならない。

  
腰掛け鎌継ぎ
 
  
腰掛けあり継ぎ


3.家の形と構造 |TOP|

 阪神・淡路大震災により倒壊した原因のとして、家の形、構造、重量による場合が非常におおかった。

家の形
 家の立面および平面の形は、単純でまとまりの良いものが、耐震性がよいとされる。平面的に、細長いもの、背の高いもの、凹凸があって複雑なものは、耐震性の面からすると良いとは言えない。建物が重い・軽いでは、地震時には、地震力は、地盤から建物に力が伝わる。この力は建物が重ければ重いほど大きくなるので、重い建物ほど不利になる。

家の構造
 家の構造は、木造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造とあるが、どの構造が強いとか弱いとかはない。地震に強い家を設計するにあたり最も大切なことは、地震力に耐えうる頑丈な構造体を設計することにある。



4.柱と梁 |TOP|

柱について
 柱は梁、桁、胴差などからの力を土台、基礎に伝える部材である。柱には管柱と通し柱がある。管柱は、その階だけの桁や梁を支えるものであり、通し柱は、土台から軒桁まで一本で通した柱である。

柱の太さ
一般に管柱は105o×105oを使い、通し柱には120o×120oを使うようにする

柱の取付け
 柱の取付位置は、各々の柱にかかる荷重がなるべく均等になるように配置する。また、できるだけ上階の柱は、下階の柱の真上にのせることが重要である。また、2階建て以上の建物の角の柱は、通し柱としなければならない。通常、通し柱は、梁や胴差がきて三方向から取り付くので、通し柱の仕口部は、断面の切り欠きが大きくなって有効断面が小さくなる。
 このようなことから、通し柱は一般の柱の小径よりも太くするとともに、接合部を金物で補強する必要がある。また、地震時における柱の引き抜き、土台からの脱落がないようにホールダウン金物でしっかりと緊結する必要がある。

ホールダウン金物で緊結しているところ

梁について
 梁とは、柱の二つの支点により支えられ、柱に対して直角または斜めの荷重を受ける構造部材で柱と共に構造的に最も重要な構造部材である。材質は、米松または桧、内松を使用する場合が多い。
 梁の断面は、はりの上にある床の柱などの荷重に対して、たわんだりしないかどうかを構造計算によって決めなければならないが、参考に断面寸法をあげてみると

赤松・米松 杉・米栂 
梁間長さ 2階梁 胴差 2階梁 胴差
2m 105×140 105×160 105×150 105×170
3m 105×210 105×250 105×220 105×270
4m 105×270 105×340 105×300 105×370
5m 120×330 120×410 120×350 120×440
6m 120×390 120×490 120×420 120×530

柱と梁の接合に使用する金物
 地震や台風などの外力により、継手・仕口などの接合部が容易にはずれることのがないように、しっかりと緊結する。その接合金物の種類は、以下のようなものがある。

ひら金物 短冊金物
   
かね折り金物 引き寄せ金物
 
羽子板ボルト


5.筋違いと耐力壁 |TOP|

■筋違いについて
筋かいは、柱、桁、土台などで構成される骨組の中に入れ込む斜め材のことである。

● 筋違いの働き
下図に示すように筋かいが入っていない場合には、例え、柱と梁が仕口で接合されていても、骨組全体の変形は大きく、加わる力が大きくなると倒壊してしまう。それに対して、下図のように柱と柱の間に斜め材である筋かいが入ることにより、2つの四辺形は、4つの三角形になり、三角形の交点を緊結すると骨組全体の変形が非常に小さくなり、大きな横からの水平力にも抵抗する。
筋違いがない場合 横から力Pが加わると変形する 筋違いを入れると変形しにくくなる

 左下図は、筋かいに圧縮力が作用した場合であるが、筋かいは圧縮力により縮み、端部では筋かいが土台にめり込みを生じる。作用する力が大きくなれば、筋かいは座屈変形して、ついには筋かいの節や割れなどの欠点部から破壊してしまう。また、右下図のように筋かいに引張力が作用する場合には、筋かいと柱、土台とが釘だけで留めてある場合には、小さい力で抜けてしまう。
筋違いに圧縮力が作用すると土台と柱にめり込みを生じる 筋違いに引張力が生じると小さい力抜けてしまう。
 

 木の筋かいは圧縮に効果的であるが、引張にはあまり効果がないと言われてきたが、木の筋かいのこのような欠点を補強するために、最近では筋かい緊結用の金物が多数開発されている。筋かい金物を使用すれば、木の筋かいでも引張に有効に作用することが可能である。

●筋違いの取り付け方
筋かい端部の接合方法には、筋かいのプレートによる接合金物でしっかり留め付ける必要がある。金物を丁寧に入れれば、釘の1.5倍以上の耐力や剛性が得られる。

筋違いを入れたところ

■耐力壁について

筋違いの入った壁を耐力壁というが、この耐力壁が地震力地震力や風力は、主に建物を水平方向に押す力(水平力)が働く。建物内に配置された各々の耐力壁は、この力を押し返そうとする役割を担っている。しかし、耐力壁が不足していたり、釣り合い良く配置されていたかったりすると、建物は「ねじれ」が起こり、建物に大きな変形を生じて壊れることがある。ねじれを防ぐためには、耐力壁は釣り合い良く、特に外周、隅角に配置するようにする。

耐力壁の配置
 

床面と屋根面を固める
一般に床は人や家具などをのせる台であり、屋根は雨を防ぐための傘である。また、建物が一体となって地震力や台風による水平方向の力に抵抗するための部位でもある。
建物全体が一体となって地震力や台風に抵抗するためには、特に床と屋根の水平構面を固める(十分な剛性と強さを持つ)必要がある。このために、床組および小屋梁組の隅角には火打材を使用し、小屋組には振れ止めを設けなければならない。
屋根面においても、小屋組に振れ止めを設け、小屋梁面の隅角部には火打材を入れて全体がゆがまないようにするとともに、屋根下地板として構造用合板などの面材を張ると、屋根構面を固めるのに大きな効果がある。
床、小屋組の隅角に火打ちを入れる 屋根を固めるために構造合板を貼る
  


6.補強金物 |TOP|

補強金物とは
構造耐力上主要な接合部である継手または仕口を金物で補強することによって、地震や台風などの力が接合部をはずさないようにするために緊結するための金物である。柱、梁、筋違い、土台の接合部に入れる事は、すでに説明した。

●外観・品質
これらの金物は、一定の品質管理に基づきながら製造過程において、厳重な検査を受けているので、割れ、欠損、曲がり、ねじれなどがない。また、金物には、亜鉛めっきを施して錆びないようにしている。さらに、構造実験などによって、その強度性能をチェックしている。

●耐久性
補強金物は・くぎやボルトに至る全ての金物に亜鉛めっきを施している。亜鉛メッキをすると錆びはじめるのに早くて50年後とされる。

●補強金物の選び方と使い方
補強金物には、多くの種類があるので選び方・使い方を間違えると、その金物が発揮しうる耐力がでないので注意しなければならない。
木造軸組住宅に使用する補強金物の代表的な使い方は、次のとおりである。   

柱脚金物 羽子板ボルト
玄関の独立柱またはバルコニーの受け柱の足元に使用する。柱の断面は、90o×90oを標準とする。 用途:小屋梁と軒桁、軒桁と柱、胴差と床梁および通し柱と胴差の接合に使用する。
短さく金物 火打金物
上下階の管柱の連結、胴差相互の連結および梁の継手の補強に使用する。 用床組および小屋組の隅角部に使用する。
ひら金物 筋かいプレート
大引と束、土台と柱、管柱と胴差、小屋梁と小屋束、母家相互の連結および筋かい端部の補強に使用する。 筋かいを柱と横架材に同時に接合するときに使用する。
かね折り金物 ホールダウン金物
隅通し柱と2方向の胴差の取り合いに使用する。 柱と横架材、上下階の柱などの緊結に使用する。
ひねり金物 アンカーボルト
たる木と母家の接合、たる木と軒桁の接合およびたる木と棟木の接合に使用する。 土台を基礎に緊結するのに使用する。使用するところは、特に、@耐力壁の下部に近接した位置、A土台切れの個所、B土台継手および仕口などである。
折曲げ金物 山形プレート
たる木と母屋の接合、たる木と軒桁の接合およびたる木と棟木の接合に使用する。 柱と横架材、隅柱と横架材、通し柱と横架材の接合に使用する。
くら金物 かすがい
たる木と母屋の接合、たる木と軒桁の接合およびたる木と棟木の接合に使用する。軒の出が大きいたる木の接合に適している。 大引と束、土台と柱、管柱と胴差、小屋梁と小屋束などの補強に使用する。
かど金物  
柱と横架材、隅柱と横架材、通し柱と横架材の接合に使用する。    
 


7.防腐・防蟻 |TOP|

シロアリの被害による構造材の腐れは、耐久性ばかりでなく地震時の被害をさらに大きくする。そのために、適切な処置をとる必要がある。その方法としては、
  @ 乾いた木材を使用する。
  A 乾いた状態を維持する。
  B 耐久性の高い木材を選ぶ。
  C 基礎を高くする。
  D 換気の工法を工夫する。
  E 薬剤処理による方法
などがある。 

乾いた木材を使う
木材を乾いた状態にするとシロアリや腐朽菌にとっては住みにくい環境となり、蟻害や腐朽を防ぐことができる。すなわち、乾燥材や集成材等を使用すれば、基本的には防ぐことが可能であると言える。

●木材を乾いた状態で維持する。
乾いた木材を使用しても、その木材を乾いた状態で維持する必要がある。そのためには、乾いた木材が雨水、生活水、土中の水、空気中の水などにできる限り接触しないようにしなければならない。それが各部位の雨仕舞いや防水処理の対策である。また、土台などはどうしてもぬれる場合もあるし、湿度が高い梅雨時などは結露が発生することもある。これらを防止するには、通風して湿気を取り除くことである。

●耐久性の高い土台を設ける。
土台には耐久性の高いヒノキ、ヒバなどの樹種を用いるか、または薬剤による防腐・防蟻処理した木材を使用する。
耐久性の高い樹種にはヒノキ、ヒバ、コウヤマキ、クリ、ケヤキなどがある。しかし、ヒノキやヒバなどでも辺材部分の土台であれば、防腐・防蟻処理を行う必要がある。

●基礎の高さを高くする。

基礎は地盤面から40p以上としたい。基礎の高さをできるだけ高くすることは、土台や床組を地盤から遠ざけ吸湿を防ぐことになる。

● 換気の方法を工夫する。

1) 床下換気口を設ける。
これらの床下換気口は、布基礎に右図のような大きさの開口と位置に設けることが一般的である。一般的に外周基礎の床下換気口は5m以内の間隔に設け、その大きさは300cm2(有効換気面積)以上にするなど、床下が湿潤状態にならないようにする。

2) 小屋裏換気口を設ける。
小屋裏換気口は、下図のように、独立した小屋裏ごとに換気上有効な位置に2以上の換気口を設ける。換気口は棟換気とすることが望ましい。外壁を通った空気は、小屋裏から抜けるようにする。

3) 外壁内通気工法を設ける。
タイルなどの浴室の壁やモルタル塗りの外壁などに亀裂ができるとそこから水が壁内部に入る。また、室内の水蒸気は、防湿層の継ぎ目や裂け目などから壁内に入り込んで結露をおこすことがある。これらの水分は、壁内に入ってしまうと屋外へ排出することが容易でなく、これが原因で土台や壁などを腐らせることとなる。このようなことを発生させないためには、下図のような外壁内通気を行って、壁内部の換気を十分に行うことが必要である。

●薬剤処理による方法
1) 木材に防腐、防蟻措置を行う。
構造耐力上主要な部材である柱、筋かいおよび土台のうち、地面から1m以内の部分には、有効な防腐処理を講ずるとともに、必要に応じて、しろありその他の虫による害を防ぐための措置をする木材に防腐、防蟻措置を行う。

2) 土壌処理を行う。
白蟻を防ぐためには、防蟻薬剤を使って土壌処理を行う必要がある。土壌処理を行う箇所は、外周部布基礎の内側および内部布基礎の周囲である。
 
床下換気 外壁から小屋裏へ換気する
 

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