図面(設計図書)とは

 さて、建築士と何回も打合せをして、数週間たって、図面ができあがりました。いよいよとあなたの夢が現実になってゆく最もワクワクする瞬間ではないでしょうか。

 しかし、できあがってきた図面が専門用語と記号だらけで、どのように見ていいのか解らない、見る気もしないという方もいるのではないでしょうか。そして、わからないまま、工事が始まって、出来上がってゆくのを見ているうちに自分のイメージしたものと違うというトラブルもしばしば発生します。

 こうことを防ぐためにどうしたら良いのでしょうか。そのためには、あなた自身が図面を見るための知識を持つことが必要です。細かい専門的なことまで知る必要はないと思います。あなたが建築士に要望した事が、本当に伝わっているかどうか、あなたのイメージしているライフスタイル通りの家がほんとにできるのか。その程度が確認できればいいのではないかと思います。そのための図面とはどのようなものかを説明します。

 

設計図書とは

 まず、図面には、大きく基本図面と実施図面に分けられます。基本設計図とは、最初に要望・イメージを建築士に伝えたラフなプランを描いた図面です。基本設計図は、100分の1のスケールで、平面図・立面図・透視図(完成予想図)程度しか描かれないのが普通です。

 それに対して実施図面とは、基本設計図に基づいて、さらに詳しく、実際に工事できるような設計をします。それには、仕上表・配置図・矩計図・平面詳細図・展開図・建具表・天井伏図などが含まれます。そして、それらの図面類と仕様書を総称して、設計図書といいます。また、設計図書には、意匠図・構造図・設備図・外構図の四種類に分けられます。

意匠図とは

建物全体の形態や間取り・デザイン・仕様関係を表した図面のことで、具体的には、「仕上表」・「配置図」・「平面図」・「立面図」・「断面図」・「矩計図」・「平面詳細図」・「展開図」・「建具表」・「天井伏図」などを「意匠図」と呼びます。

種 類

縮 尺

必要な記述

建築概要書

 

建築物の場所、地図、建築主の住所、氏名などの情報、規模・構造、階数などが記載されている。

仕様書

 

工法や使用材料の種類、等級を説明したもの。図面に書ききれない一般的な仕様を説明した共通仕様書とその現場ごとの仕様を説明した特記仕様書がある。

仕上表

 

建物の内外部の仕上げの種類、品番、色、デザインなどの仕様を一覧表にまとめたもの。下地材料なども記載する。

配置図

1/100

敷地内における建物の位置、高さ関係、方位、道路との関係などを示す図面。外部配管経路なども記載される。

求積図

1/100

敷地の面積、建物の建築面積、延べ床面積を各階ごとに正確に示したもの。建物の建蔽率、容積率も記載されている。

平面図

1/100

建物の間取り、建具の種類・位置、開き勝手、家具の位置、耐力壁の種類・位置、床高、空調位置、点検口大きさ・位置などを各階ごとに示した図面。

立面図

1/100

建物の外観を東西南北の方向より見た図面。屋根の形状、開口の位置・種類、樋の位置、庇などが記載されている。

断面図

1/100

建物を指定の位置で切った図面。最高の高さ、各階高、天井などの高さ関係が記載されている。

矩計図

1/50,1/30

建物を指定の位置で切り、構造躯体、高さ関係、仕様を詳細に表現した図面。

平面詳細図

1/50

平面的な納まり、構造躯体、仕様、寸法関係を詳細に表現した図面。

展開図

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各部屋の内観を東西南北の方向より見た図面。建具、家具の形状、デザインも記載されている。

建具表

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各建具の仕様、形状、デザイン、寸法、建具金物などを詳しく示した図面。ガラス、建具金物の仕様なども記載されている。

天井伏図

1/100

天井を見上げた形状、デザイン、仕様、照明位置などが記載されている。

 

構造図とは

建物の安全性を示した構造関係を表した図面のことで、木造住宅では、「基礎伏図」・「床伏図」・「梁伏図」・「小屋伏図」・「軸組図」などを「構造図」と呼びます。

基礎伏図

1/50

基礎の寸法、仕様、形状、換気口、人通口位置、アンカーボルト位置などが記載されている。

床伏図

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梁、柱などの構造材のサイズ、位置、仕様などが記載されている。

梁伏図

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各階の梁、柱などの構造材のサイズ、位置、仕様などが記載されている。

小屋伏図

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小屋梁、母屋、垂木、束のサイズ、位置、仕様などが記載されている。

軸組図

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柱、間柱、筋かいなどの壁面の構成が記載されている。

 

設備図とは

給水、排水、給湯、電気、空調、ガスなどの設備関係の配管、配線やその仕様などを記載した図面のことで、小規模な住宅の場合には、明確な設備図を作成せず、簡単な設備位置図のみにて対応される場合があります。それを設備プロット図と言います。

電気設備図

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電気の配線、配管の経路、仕様、スイッチ・コンセント・照明などの機器の位置、仕様、数量などが記載されている。

給排水ガス設備図

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給排水の配管の経路、仕様、機器の位置、仕様、数量などが記載。

空調設備図

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空調の配管の経路、仕様、機器の位置、仕様、数量などが記載。

 

外構図とは

建物を取りまく門、塀、アプローチ、庭園、植栽などの、仕様、形状、位置などを示した図面を言います。

外構図

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建物に付帯する門、塀、アプローチ、庭園、植栽の仕様、位置、数量、デザインなどが平面的に記載。

 

 このように、設計図書には、実際に工事においての、寸法や形状、仕様の表示をしたり、工事費を見積する際の資料、工事契約時に添付する仕様書・図面のといった役割を持つ非常に重要なものです。また、建築主に対して設計者の設計意図を伝え、図面をもとに十分な打ち合わせを行い、お互いの意思疎通を計るようにしないと、現場で出来上がるにしたがって、こんなはずではないとトラブルを起こす原因ともなります。良質な住宅をつくるためには、これらの設計図書がしっかりと作成され、その内容をしっかりと理解しなければなりません。

 

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