地盤調査

 不同沈下を防止するために、地盤を事前に調査することは、先に述べましたが、その地盤調査の方法には、主にスウェーデン式サウンディング試験(SWS試験)と標準貫入試験(SPT試験)があります。

 

標準貫入試験は、地盤調査の基本

 標準貫入試験は、最も基本的な調査方法ですが、大規模建築物を建てる際に利用し、住宅では、あまり使われません。機械には鉄製のボーリングロッドの先端に土を採取するための試験用サンプラーを取り付け、ロッドの上に63.5㎏の重りを76㎝自由落下させて、ロッド頭部に取り付けたノッキングヘッドを打撃し、 ロッド先端に取り付けた標準貫入試験用サンプラーを地盤に30㎝めり込むのに要する打撃数をN値といいます。このN値により基礎の形状を決めます。同時に試験用サンプラーで土を採取して、砂質土か粘土かなどの土質も調べます。

 

木造住宅では、主にスウェーデン式サウンディング試験を行う。

 スウェーデン式サウンディング試験は、木造住宅でよく使われている試験です。先端にスクリューポイントのついた鉄棒(ロッド)を地盤にねじ込み、その際に鉄棒の上に25㎏ずつ100㎏まで重りを載せます。軟弱な地盤は自重でめり込んでいきます。重りだけでめり込まない場合はロッドを回転させて、25㎝めり込むのに何回転するのかを数え、その回転数からN値に相応する「換算N値」を計算します。

 SWS試験は、SPT試験と違い、作業スペースは1㎡程度、1箇所につき30分程度の時間で安価にできるので、手軽に採用されます。しかしながら、土中にガラなどが入っているとロッドが侵入しなくなり、硬い地盤であると誤診することがあります。また、直接土を採取することができないため、ロッドの回転する音により土質を判断することになり調査者により精度が違ってくることもあります。

スウェーデン式サウンディング試験   スウェーデン式サウンディング試験
木造住宅でよく使われている試験で、先端にスクリューポイントのついた鉄棒(ロッド)を地盤にねじ込む。

 

地盤調査は、地震に強い家を建てるにあたっての基本である。

 以前は、小規模な木造住宅では、ほとんど、地盤調査を行われることは、なかったのですが、近年に頻繁に起こる大地震、造成などによる不同沈下により、家が倒壊した、傾いているということが大きな社会問題となり、小規模な木造住宅においても、ほとんど、地盤調査が行われています。

 最近になり、住宅瑕疵担保責任保険に加入することが義務付けされるようになってから、この保険に加入するためには、地盤調査を行うことが基本となっています。必ず、地盤調査を行い、地盤が悪いようであれば、地盤補強を行うというのが、地震に強い家をつくる基本です。

 

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